補助金について②補助金の内容、手続の流れ(申請~受給)

No2.  補助金の内容、手続の流れ(申請~受給)

2022年3月27日  延吉 良一

1.はじめに

前回1回目で補助金の概要とポイントについて述べました。今回はもう少し踏み込んで、補助金の内容と手続の流れ(申請~受給)について説明します。

2.内容

補助金とは、国や地方公共団体の政策目的に沿った事業を行う事業者に対して、資金補助するために給付されるお金です。

補助金は、各補助金で採択件数や予算が設定されます。審査に通るためには、必要書類を揃えるとともに、事業計画書でその内容を適切にアピールすることが重要です。

3.補助金の注意事項

・補助金は「後払い制」が多く、事業を進める際は、必要な資金を補助金に頼らず、まず自ら用意しておかなければなりません。

・使える対象は補助金ごとに異なりますが、いずれも、経営活動のうち新規のための投資の実施に限定され、既存事業の運転資金や設備維持資金には使えません。

・補助金の補助率は1/2から2/3程度で、残りは事業者自らの負担となります。

4.事業構想の具体化

事業者の新事業へのアイデアや構想を事業計画として具体化するには「ストーリー」を考えることが有効です。事業の目的、背景、手段や効果がはっきりしてきます。

私が通院している医院で、院長先生から「こんな最新機械を導入したい、補助金でいこうと思うけどどうですか」と相談を受けました。「やりたいことはわかりますが、当医院の特徴や経験が生かせているかとか、ターゲットはどの層で十分な市場はあるかとか、将来にわたっての採算性はどう見ていますか」とか聞いていくと、かなりぼやけていました。この投資が良い悪いではなく、検討すべきことをやっておかないと補助金獲得が難しいだけでなく、事業を始めた後にうまくいかないことになりかねないということで、これらを「ストーリー」にして、補助金申請書を作成することにしています。

5.手続の流れ(申請~受給)

国の補助金(経済産業省関連)を利用する際の一般的な流れは以下のとおりです。ただし、個別の補助金の利用の流れについては、それぞれの公募要領等をご参考ください。

2,5,8が、申請者が作成し申請するものです。もちろん、2の申請書作成が最も重要で労力を要しますが、採択が決定した後の5の交付申請や8の報告書提出も怠りなく実施する必要があります。そして最終的に、補助金額が決定されます。

次回では、代表的補助金の内容について説明します。



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